世界最大の音楽見本市、NAMMショー2020が始まって新しい音楽機材がたくさん出てきてワクワクと物欲が止まらないしゃけごんです。

先日書きました買ってよかったもの2019でちょっと紹介したオーディオインターフェイスUniversal Audio Apollo Twin Xを少しばかり使ってみて色々わかってきた事や嬉しいお知らせもありましたので、レビューしていきたいと思います。

最近のオーディオインタフェース事情

ここ最近のオーディオインタフェースの傾向は、老舗から新興勢力まで様々な音楽機材メーカーがオーディオインターフェイスを作っていて、各所でその会社の強みの機能を載せて勝負しているよう思えます。

音がクリアに録音できるのは各所そこまで変わらない所まできていますが、どこで付加価値を載せるかがユーザーにとっては決め手になるとも言えます。

例えば、老舗のRolandは独自アナログ回路を用いたコンプ・リミッターなどを掛けどりできる機能を登載しているモデルが発売されていたり、YAMAHAはCUBASEを要するSteinbergと共同開発でDAWと親和性の高い作りになっていたり、DSPを登載し予め搭載されたリバーブやアンプシミュレーターを使用してモニタリングしながら録音し、後から調整できるような製品を発売しています。

その他にも音の精度に特化したモノや、iPadなどでも使用できるモノや、カメラを繋げて配信できるものなど1台持っていれば様々な事が卒なくできるようなモノなど多種多様なモノが出てきていますね。

Universal Audioって何が違うの?

Universal Audioは1950年代より存在する超老舗のメーカーで、主にプロ機材向けのメーカーでした。

1990年代にはデジタル隆盛の時代となり、録音についてはデータ化されるのでとても便利な時代になりました。ただそのまま録音しても音が細くなりがちでした。

アナログ回路の時代は、音に厚みを出すために真空管を内蔵したプリアンプやミキサーを通したり、テープに録音する事で音に暖かみが生まれる事などの工夫がありました。

UADはそんなデジタルレコーディングの時代に自社で開発したアナログ回路をシミュレートするためのDSPチップを登載したオーディオインタフェースを発売しプロユースにも私みたいなアマチュアユースにもまるでアナログ回路を通したようなレイテンシー(遅延)をまるで感じさせずに掛け録り感覚でプラグインを使用でき、それがまた後で調整できるというアナログの良さとデジタルの良さを掛け合わせられる強みをもった製品を提供しているのです。

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アナログ回路をシミュレート?

UADの最大の特徴はアナログ回路をシミュレートする所にあります。

通常のプラグインならば、例えばコンプレッサーなどは、入力した音に対してどの音量の音を持ち上げたり、どの音量の音を抑えるなどを、プログラムで制御します。

ただしUADはその部分から違うと謳っており、コンプレッサーをシミュレートするには、そのコンプレッサーという機械の回路をシミュレートしています。回路をシミュレートするというのは、コンプレッサーに使われる抵抗やコンデンサなどそういった回路からシミュレートし演算して結果を出力します。

その場にそのアナログ機材が存在するような手法を持って音楽制作ができるというのがその他のオーディオインタフェースとの違いです。

さらに、UADはプラグインを販売するチャネルを持っており、UADのDSPを用いた専用プラグインをサードパーティにも開放しており、付属のプラグインだけでなく、後から購入してまるでアナログ機材をどんどん追加するような感覚で制作環境を強化できるという強みが面白い所ですね。

ちなみに、DSPはパソコンなどのCPUと同じような仕組みになっており、プラグインによって使用率・占有率が存在し複数掛けどりをすると使用率が上がって追加できなくなる事もあります。

通常のDAWで使用する場合は、VSTとしてUADプラグインを使用できるので他のVSTプラグインのようにフリーズ機能を利用して一旦、音を固定させて他のUADプラグインを起動させて作業する事も可能です。

「やりくりは面倒だ!ずっと掛けどり・掛けっぱなしにしたいんだ!」などのニーズにはDSPのコア数によってプラグインの同時使用数が増やせるので、購入前にDSPコア数をどれだけ積んでいるかを確認して購入しましょう。

購入後でもDSPユニットだけ別売りで販売していて本体をデイジーチェーンで繋げられるので、初めは少なめで購入しておいて後で余裕が出た時増やしたい!なども可能なので、そこもまた面白いですよね!!

Apollo Twin X/DUO

さて、ここでやっと先日私が購入したApollo Twin X/DUOの話になります。コア数は2つのDUOにしました。

コア数が4つのQUADモデルにすると値段がもの凄かったので、ここはとりあえずDUOということにしました。

Apollo Twin XはUniversal AudioのDTM向けモデルで、Apollo Xラックマウントと同等のA/D, D/A変換を持つ小さくて凄いやつです。

アナログ入力はTRSファンタム電源対応マイク端子とギターやベースを繋げられるHi-Z端子の排他2系統で共にUnisonテクノロジープリアンプが登載されています。

ADAT/SPDIF入力に対応してますので、ADAT/SPDIF出力に対応したデジタルミキサーなどを入力すれば付属の2系統アナログと合わせて10系統まで同時録音可能となります。これはUnisonテクノロジーの恩恵は受けられないので注意が必要です。

出力はモニターアウト、LINE OUT、ヘッドフォンアウトの6系統。使い分けが可能です。

Unisonテクノロジーとは?

Unisonテクノロジーはアナログ回路特性自体を変えるもので、プリアンプやアンプなど機材によってそれぞれでインピーダンスが違うのですが、それを実機と同じように内部的に変えてくれるといったもの。入力するソースを気にする事なく一番オイシイ音を手に入れられるのがこのテクノロジーなんですね。

購入時の注意!

そして注意すべき点は、Thunderbolt3端子でPC/Macと繋げます。現時点ではややこしい規格であるので注意が必要な端子ですね。USB-C端子では動きませんので注意しましょう。

もう一つの注意点は、Thunderbolt3ケーブルが付属しない事があります。ただでさえややこしいんだから付けとけよ!って思いました。私はAmazonで以下のケーブルを買いました。余裕で使えましたよ!

「Thunderboltとか、ややこしいわ」って思う方でも諦めてはいけない理由があります。後述しますが、2020/01/17に発表されたUniversal Studio謹製のDAW「LUNA」はMacでかつ、Thunderboltに対応した機種に対して無料で提供するという点です。

Thunderbolt2の機種でも良いとの事ですが、USBモデルは対象外なので注意が必要です。

Mac OS Catalinaはまだ非対応

2020年1月19日現在、Apollo Twin X/DUOはCatalina非対応です。

私も軽い気持ちで「使えるだろー?」くらいに構えていたのですが、インストーラーがすでにおかしかったり、無理やりインストールしても音が出なかったので、Mojaveにダウングレードして現在も使用しています。

いつか対応はするとは思われますが、Catalina対応のMacの方はお気をつけ下さい。

【重要なお知らせ】弊社取り扱い製品と macOS 10.15 Catalina との互換について – フックアップ

Apollo Twin Mk2との違い

見た目がほぼ同じなんですが、しっかりと違いがありますので注意しましょう。

所持をしていないのでスペック上の違いになってしまいますが、こちらはThunderbolt2端子という点とAD/DAコンバータがApollo Twin Xのものに再設計される前のものという事が大きな違いとなります。

Appleの公式サイトによると、2020年1月19日の時点でThunderbolt3端子を搭載しているモデルは以下となっております。

  • MacBook Pro (2016 年以降に発売されたモデル)
  • MacBook Air (2018 年に発売されたモデル)
  • iMac (2017 年以降に発売されたモデル)
  • iMac Pro (全モデル)
  • Mac mini (2018 年に発売されたモデル)

Thunderbolt 2は以下の対応です。

  • MacBook Pro (2011 年〜 2015 年に発売されたモデル)
  • MacBook Air (2011 年〜 2017 年に発売されたモデル)
  • Mac mini (2011 年〜 2014 年に発売されたモデル)
  • iMac (2011 年〜 2015 年に発売されたモデル)
  • Mac Pro (2013 年に発売されたモデル)

互いに異なった端子ではApple純正のThunderbolt3 to 2アダプターが必要となってしまいますので、考慮の上購入するのがベターですね。

音については聞いていないのでわかりませんが、Apollo Twin Xの方がダイナミクスが上昇しているのでより細かなニュアンスまで表現できるようです。

Arrowとの違い

こちらもThunderbolt3のみの一時期本気で買うか迷ったArrowですがDSPが1コアのみという所で思いとどまりました。

実際にDUOでプリアンプとアンプシミュレーターとリバーブをかけると使用率50%はすぐ食ってしまうので、1つのアンプシミュレーターとして使ってやりくりする覚悟ならばアリと言えるでしょう。

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Apollo Twin Xの使用感は?

実際に1ヶ月程度使用してみて感じたことを書いていこうと思います。

これぞ、ゼロレイテンシー。

consoleアプリでUADプラグインをVST感覚でアサインしていくのですが、Marshall Plexi ampをアサインしてギターを鳴らしてみるとPODなどで感じるハードウェア的なレスポンスの良さにまずびっくりします。

音の分厚さにビビる

音もまた良いんです!!マーシャルの歪み、鳴りみたいなものをヘッドフォンでも体験できる良さがお気に入りです。

サウンドメイキングもAmplitubeやGuitarRigよりノブの利きが強いので弄りがいがあります。これがアナログ回路からモデリングしたという違いだとも感じました。

様々なプラグインを試したくなる

付属のプラグインは前述のMarshallのギターアンプ、Ampegのベースアンプ、クラシックリミッターの代表格1176など常に使いたいものばかり。

さらにconsoleのINSERTSタブやUADのストアにはDiezelのアンプなんかも陳列されていて触ってみたいものばかりで困りました。

嬉しいことにプラグインはそれぞれ2週間のDEMOが可能となっていて、プラグインを開いた画面の下バーの「TRY DEMO」ボタンを押すと使って試せちゃいます!!

DIEZEL Herbert、マジで欲しくなっちゃいました。。

触っているうちに楽しくなっちゃって、欲しくなる。とんだ沼でした(笑)

無料でバンドルされるDAW「LUNA」とは?

前述しましたが、Universal Audioは2020年春にMac用DAW「LUNA」をThunderbolt登載のApolloシリーズ、Arrowに無料提供すると発表しました。

LUNA Extentionというものがインストールされており、録音時にアナログ録音機材特有の音色を混ぜてくれるといったUniversal Audioならではのこだわりが見られる機能が登載されているようです。

その他にもレイテンシーフリーのレコーディングを可能にする機能やMoog MinimoogやSteinway Model Bを再現したピアノ音源のRavelや、サンプルベースのマルチティンバー音源Shapeなども登載していて、「オーディオインタフェースだけでも凄いのに、こんな高機能なDAW本当に無料で付いてくるの?」と正直びっくりです。

楽しみですね!!

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ハード・ソフト一体の時代

Cakewalk For Bandlabなどの登場でDAWも無料の時代になりつつある時代ですが、ハードウェアの持つアイデンティティをソフトにも反映して「この組み合わせでしか実現できない」ユニークなDAWというのも面白いなと思います。

OSで見てもMacはAppleがハードもソフトも設計しており、だからこそ実現する体験や機能が存在します。

Universal Audioもそんなハード・ソフト両方を設計する事で親和性、独自性、そして垣根を超えたシームレスな体験を提供してくれそうで今からワクワクしています。

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この記事を書いた人

syakegon
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Web屋さん。趣味でこのサイトのデザイン変えてみたり記事書いたりしています。 ガジェオタ、機材オタ。気に入ったものをレビューしていきます。 たまにはWebのTipsなんかも書きたいなと思っています。 最近はSTEAMでメトロイドヴァニア系を漁ってます。

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