ループシーケンサーアプリ「Looptastic」などで知られるSoundTrends社が新たなレコーディングツールを発売しました。
studio.HD \900- (特別価格。2010/9/30現在)
8Track構成で、1Trackに3枚のレイヤーを重ねられるので、合計24トラックまで音を重ねられる仕様となっています。
そして、1Track毎に、ボリュームとFXが掛けられるようになっています。FXも何種類かかけられようなインターフェイスとなっておりますが、実際は最後に指定したものしかかけられないようです。パンの設定も無いので、 この辺りはアップデートに期待したいですが、その予定も無いようです…。
気になる使い勝手ですが、何をおいても中途半端なデキといえるでしょう。
- 録音したい部分はパンチイン/アウト設定した部分でしか設定できない
- 録音したいトラックを選択する事はできず、必ず8Track目が録音トラックになる
- 録音したトラックデータは移動させて退避させる必要がある。
- 録音した音データは下部のMy Loop Filesに保存されるが、削除できない。
- 拍子は4/4固定
- ループファイルのキーは変えられない。
- プロジェクトで指定したBPMとは違うループファイルは音がぶつぶつ途切れる
- ループして音を鳴らし続けるとiPadがスリープしてしまう。
- エフェクトのパラメーターは途中で変えられない。
- ループファイルは別途用意できない。(xmlの編集をしたらできるかもしれない)
- 最初から同梱されているループファイルが少ない(後々アプリ内ショップで増やす予定とある)
という風に残念な仕様を多く抱えております。
録音環境はCamera Connection Kit+UA-1Gで録音、再生共に安定しています。
総評としては、後発のレコーディングアプリとしては非常にもったいない印象を受けました。
もうちょっと細かく録音したい、と思われる方はMultiTrack DAWをおススメします。
(iPadを脱獄して最新のMobileSubstrateをインストールしている場合、MultiTrackDAW 2.0.8は起動しないので注意!v0.9.3087-1以下なら動作可)
ループシーケンサーとしは、Looptasticを使用した時に感じられた「それだけ」感は踏襲されていると感じます。
どちらにしてもどっちつかずなデビューとなってしまっているので今後に期待したいと思います。