Apple AirPods Proが他のノイズキャンセリングイヤフォンと一線を画す理由。

AirPods Proを迷わず購入!
Image in a image block

2019年10月29日にAppleよりノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスイヤフォン「AirPods Pro」が突如発表されました。
ちょうど我が家ではノイズキャンセリングイヤフォンブームが到来していて、私も購買意欲が向いていた所にいきなり発表されたので、試聴する事なくAppleを信じて購入してみました。
数日使ってみた感想として**ヤバイ!**の一言なのですが、自分にとって何が良くてどう感じたかをここでレビューしてみたいと思います。

家族でノイズキャンセリングブーム?

私や私の奥さんは、どちらかというと音が気になって集中力が落ちるタイプの人間で、人が多い所などに出向いて人の声や雑踏の音などが多く・大きく鳴っている所へ行くと高確率で具合が悪くなりストレスがたまってしまいます。
具合が悪くなるのは、お祭りやイベントなどの会場はもちろん、ショッピングモールやスーパーなどもしんどくなりやすい傾向があります。
お祭りなどは能動的に避ければよいのですが、生活に結びついたスーパーやショッピングモールなどは行かざるを得ない事があるので、そんなしんどさを押して生活をしている所があります。
そういった雑踏や音が気になる性格というのは仕事などにも波及して、仕事中も電話の音や内容や、聞こえてくる打ち合わせの声などにも反応してしまって集中力が途切れたり、行き過ぎて疲れてしまってパフォーマンスが落ちることもあります。
私の会社は幸いイヤフォンOKなので、しんどさを感じ始めたら自衛の意味を込めてイヤフォンをするのですが、普段使用しているBeats Xは耳にねじ込むインイヤー型なので長時間使用すると耳が痛いので、できるだけ長時間つけても耳の負担が少ないものを探している状況がありました。
そんな流れの中、私の奥さんが使用していたBeats Xがお亡くなりになって新たにイヤフォンを買わなければいけない状態に迫られて、様々なイヤフォンを試聴した末にSONYのWI-1000Xを購入しました。
SONY WI-1000Xは完全ワイヤレスではなく首でかけるタイプのノイズキャンセリングイヤフォンで、ノイズキャンセリングの効き具合を調整できたり、歩行中や電車の中など様々な状況・場面で設定を自動的に変更できる機能がついていたり様々なユニークな機能が載っています。
そのレビューはまた別の機会に奥さんにしてもらおうかと思っています。
そのWI-1000Xを購入した数日後にWI-1000XM2が発表されるというツラミも味わってはいますが、本人は気に入っているようでよかったです。
そして、その流れで自分もノイズキャンセリングを味合わせてもらって、こんなにストレスフリーになるんだと驚きました。
そして私にも自分もストレスを感じないようにするには必要な製品だと感じるようになり、何を買おうか10月は物色している状態でした。
最終的にSONYのWF-1000XM3を買うか買うまいかを考えていて、イヤフォン専門店に行った時に中古で販売されていたので買いかけたのですが持ち合わせがなく一旦諦めていた所、突然AirPods Proが発売すると発表されたので**もう行ってやれ!**って気持ちで発表された日の朝にAppleのサイトよりポチることにしました。

いざ開封!
Image in a image block

AirPods Pro開封です。

Image in a image block

中には、本体と音楽を24時間再生できる能力のあるバッテリー機能付きケースとLightning - USB-CケーブルとイヤーピースS・L各2つずつが付属します。AC充電器は付属しないこととUSB-Cである事は注意が必要です。iPhoneを使用している方であれば、iPhoneの充電器がそのまま使えますのでご安心ください。

装着すると、世界が変わる

まずケースから出して耳につけてみると、iPhoneが反応してペアリングが始まりました。
その瞬間、辺りが静寂に包まれるという体験が訪れてビックリしました。初めて装着した時は自宅の部屋で鉄筋なので音はそこまでしないと思って生活してきましたが、ここまでノイズに晒されて生きてきたのかと感じるほど違いを抱きました。
広い空間に体がスッポリ入るくらいの透明の箱に入れられるような不思議な感覚を体験できます。

ノイズキャンセルの仕組み
Image in a image block

そもそもノイズキャンセルは単純に耳栓をするという仕組みではなく、音に対して逆位相の音を当てる事で音を打ち消すという方法で行われています。
音は波形として機械的に表す事ができ、その音の波形を逆にして元の波形に乗算すると音が無音になります。
音楽CDを買うとボーカル抜きのカラオケトラックなどが収録されていますが、この仕組みを利用して歌のあるトラックとカラオケトラックの片方を逆位相にして同時に鳴らすとボーカルトラックだけを抜き出すことができるので、ニコニコ動画などでオケトラックのみを作り直して曲を構成しなおして公開している音楽があるのはこういう仕組みを利用しての事なのです。

AirPods Proがその他と一線を画す理由とは?

AirPods Proの場合もその仕組みを利用しており、AirPods Proの側面の黒い部分が集音マイクになっており外部の音を波形データとして取り込んでいます。
しかし問題なのは、音を取り込んで逆位相にして出力するという事を実行するだけでは、人の耳にたどり着くまでに確実に遅延が発生してズレが生じます。
このイヤフォンに音を集音して人の耳に届くまでのとても僅かな距離と僅かな数ミリ秒後の世界を予測して音を作り、逆位相の波形として現在耳に届こうとしている音と逆位相でブチ当てる事で不必要な音をかき消すという途方も無い計算をもってノイズキャンセルという技術が行われているのです。
さらに、「公式HPには内向きのマイクロフォンが耳の内側の不要な音を聞き取り、それもアンチノイズ機能で取り除きます。」と表記があるので、出録する音を再解析しさらに違和感の無い音へと調整しているというほどの徹底ぶり。驚きです。
このAirPods ProではH1チップが1秒間に200回程度取り込み、周期的に鳴っている音の検知・解析を行って不必要な音の除去を行い人の耳に届けられています。人はわずかなズレを違和感としてすぐ感知してしまうので、違和感を与えないようにとてつもない超低遅延で処理が行われています。この超低遅延の処理を涼しくやってのけられる点にAppleのこれまでのノウハウが結集されているといっても過言ではないでしょう。
オーディオの世界では老舗のSONYやBOSEもノイズキャンセルの根本部分では似通った技術で作られていると思われます。私が試聴したSONY WI-1000XやWF-1000XM3、そしてBOSEのQuiet Control 30のノイズキャンセル性能は一線を画していました。
一方でAppleもiPodで音楽をソフトウェア的にコンテンツとして成功を収めてから、2014年にBeats社を買収し今度はハードウェアとソフトウェアの融合という部分で密かにノウハウを積み上げてきた結集がこのAirPods Proに詰まっています。
私個人的にはSONYやBOSEのノイズキャンセリング技術に驚異を与えるほどの出来だと断言できます。
私がAppleがその2社と圧倒的に違う点を感じたのは、ずっとつけていられる点で圧倒的に勝っていると感じました。

外音とりこみ機能の圧倒的な「自然」
Image in a image block

前項でずっとつけていられる点を上げましたが、カナル型イヤフォンの割に構造上ずっと付けていられるくらい軽い事と圧迫感の無いことがそう思える1つのポイントなのですが、もう1つこのイヤフォンには特筆する点があり、それが外音とりこみ機能です。
ノイズキャンセリングイヤフォンは外の音を遮断しないと逆位相の音を当てた時に外の音が密閉されずに取り込まれてしまうと予期せぬ音が耳に届いてノイズキャンセリングができませんので、イヤフォンと耳の間を強く密閉する必要がありますが、このAirPods Proはその強く密閉される感覚が無いのも大きなポイントです。
ノイズキャンセリングの仕組み上、集音した結果を波形データとして扱うわけですから、取り込む音も良くなければでなければキレイに無音にはならないのです。その取り込む音が良いので、外音取り込み機能で外の音を集音した音を耳に取り込んだ時に音がキレイなのも頷けますね。
そして、違和感を持たせないよう超低遅延に設計されているので、取り込んだ音が聞こえるまでの速度が速く、圧倒的に自然であるという必然がAirPods Proの武器として揃っていると言えます。
強く密閉されている感覚が無いのに自然、これが他のノイズキャンセリングイヤフォンとの圧倒的な違いだと私は感じました。

能書きはいい、まずは体験だ!
Image in a image block

とまぁ、色々と能書きをたれてみたのですが、まず一旦Apple Storeやヨドバシカメラなど量販店で私が感じた体験を同じように体験してみてほしいと思います。
あ、コレは違うわと違いを知ってしまう事となるでしょう。きっと世界が変わると思いますよ。
私もAirPods Proは仕事中でも通勤でもプライベートでも生活において欠かせないポジションで活躍してくれそうなアイテムだと今からワクワクしています!